The Irony of Romeo and Juliet
17. Thanks and Thanks.



特区は崩壊し、ユーフェミアは死んだ。スザクはV.V.にユーフェミア殺しの真相を聞き、そしてルルーシュを神根島で追いつめた。
「お前の存在が間違っていたんだ」
次の瞬間スザクは倒れた。カレンが両膝の間接を後ろから打ち抜いた。倒れたスザクはすぐさま上体を起こして銃でルルーシュを撃とうとしたけれど、その前にカレンに両手の指を足で踏みつぶされた。スザクは、最後の最後まで呪詛をはき続けた。
「このっ・・・悪魔!ずっとだましてたのか、この悪女め、よくもユフィを、あんなに綺麗で優しい女の子を、お前は本当にあの子の姉なのか、良心は痛まないのか!ユフィをあやつって、大勢の日本人を殺して、お前は、お前はそれでも人間か!お前の事なんて助けなきゃよかった、汚いブリキ女なんて、勝手にガキ共にいじめられてればよかったんだ、この非道が」
いい終える前に最後はカレンに首を打ち抜かれて死んだ。ルルーシュの目からは涙がとどめなくあふれた。力なく横たわり、目を憎悪のままに見開いた状態で死んでいるスザクの頭を、ルルーシュは持ち上げた。そっと、そっと、生まれてはじめてのキスをする。
「・・・・・・ありがとう。ありがとう、スザク。ありがとう」



こどものとき、やさしくしてくれて。ありがとう、ありがとう。

2011年12月28日